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巫女「また子どもがかくれんぼしてる……」 

カテゴリ:未分類

1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 12:00:50.92 ID:BCuRQ6/h0
―――神社 

少年「じゃあ、鬼きめよーぜ!」 

少女「うん!」 

友1「最初はグーな!」 

友2「おうよ!」 

―――最初はグー!じゃんけん、ぽん!! 


巫女「……」 

巫女「もうすぐ夏休みも終わるっていうのに、またきてる。宿題とか終わってるんでしょうか?」 

巫女「私はまだですけど」 

巫女「誰もおみくじ買いに来ないし、暇ですねぇ……」 

巫女「―――そうだ、いいこと思いついた」 

巫女「今のうちに宿題しちゃえばいいじゃないですか。私って頭いい」 
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 12:04:30.21 ID:BCuRQ6/h0
巫女「えっと……数学がまだ半分も残ってるし、数学からやってしまいましょう」 

巫女「とりあえず、部屋から持ってこないと……」 

巫女「売り場が無人になるけど……ま、誰もこないしいっか」 

巫女「鍵を閉めて、休憩中の張り紙でも貼っとけば問題ないですよね」 

巫女「―――よし。部屋にいこっと」 


少年「どこに隠れようかなぁ」 

少女「ねえねえ、あそこは?」 

少年「え?おみくじ売ってるところか?」 

少女「今、誰もいないみたいだよ?」 

少年「そうか、よしいってみっか」 

少女「うん」 


3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 12:07:51.54 ID:BCuRQ6/h0
少年「あれ……?鍵、閉まってるぞ?」 

少女「あ、でも、窓は開いてるよ?」 

少年「じゃあ、そこから入るか」 

少女「うん」 

少年「よっと……ほら、こっちこいよ」 

少女「ちょっと、手、貸して」 

少年「はいはい」 

少女「んしょっと……へえ、中ってこうなってるんだ」 


―――巫女の自室 

巫女「これと……あ、やば、世界史は全然手をつけてなかった」 

巫女「はぁ……読書感想文もあるし……」 

巫女「まあ、いいや。徹夜すれば間に合うか」 

巫女「さてと、売り場に戻ろう」 


5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 12:11:49.24 ID:BCuRQ6/h0
少年「ふうん、結構涼しいな」 

少女「冷房あるね」 

少年「とりあえず、顔が見えないように座ってようぜ」 

少女「うん」 


巫女「ふんふーん」 

ガチャ 

少年「!?」 

少女「あ……」 

巫女「さてと、やりますか!」 

巫女「あ、その前に張り紙剥がしてと……よし」 

巫女「……えっと……」 

巫女「ふんふん……全然、分かりません」 

少年「(気がついてないぞ……)」 

少女「(私達、足元にいるのにね……)」 

少年「……」 


7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 12:17:44.10 ID:BCuRQ6/h0
巫女「えー?なんでしょうか?こんな公式知りませんけど?」 

少年「(なにやってんだろ?)」 

少女「(わかんないけど……勉強かな?)」 

少年「(気がついてないし、このままでいるか)」 

少女「(うん、なんか楽しそう)」 

巫女「むー……あ、こうじゃないか……消しゴム消しゴム」 

巫女「あ……」 

少年「(あ、消しゴムが落ちてきた)」 

巫女「あちゃ……面倒」 

少女「(拾ってあげよう……はい)」 

巫女「ん?なーんだ、膝の上に落ちただけですか。よいしょっと」 

少年「(まだ気がついてないな)」 

少女「(鈍感だね)」 

巫女「じゃあ、ここはこれが当てはまるのかな?」 

少年「(ちょっと驚かせてやるか?)」 


10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 12:22:33.02 ID:BCuRQ6/h0
巫女「あーもう!!わかんないです!!」 

少年「(独り言多いな)」 

少女「(だね。で、どうやって驚かせるの?)」 

少年「(そうだなぁ……)」 

巫女「はぁ……なんでこんなにバカなんですかね、私。神社の娘なのに」 

巫女「関係ないか」 

少女「(え?流石にばれるよぉ)」 

少年「(いいからやってみろって)」 

巫女「神の力で解答欄が埋まらないものですかね?」 

巫女「神さまー!むむむ……!!てい!!」 

巫女「なーんちゃって」 

少年「(結構、恥ずかしい人だな)」 

少女「(そう?可愛いと思うけど?)」 

少年「(それより、早く)」 

少女「(う、うん)」 


12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 12:26:40.76 ID:BCuRQ6/h0
巫女「あ、これはこうか!―――ちがうなぁ」 

少年「(よし、やれ)」 

少女「(じゃあ、足首掴むよ……てい!)」 

巫女「む……足首に違和感……」 

少年「(どうだ?驚いて跳ねあがるんじゃないか?)」 

巫女「また、幽霊ですか……はぁ」 

少女「(え……?)」 

巫女「お盆は過ぎましたよ、早く帰ってくださいね」 

少年「(なんだ?何を言ってるんだ?)」 

少女「(わ、わかんない)」 

巫女「私も幽霊になりたいですよ、全く」 

少年「(ええ!?なんだ、このお姉ちゃん!?)」 

少女「(なんか怖いね……)」 


13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 12:31:40.87 ID:BCuRQ6/h0
巫女「休憩しよっと。まだ15分も経ってないけど」 

少年「(足元を確認することなく、幽霊の仕業って決めつけちゃったぞ)」 

少女「(どういうことかな?巫女だから幽霊とか見るのかな?)」 

少年「(んな、バカな)」 

巫女「はぁ……なーんか眠くなってきちゃった……ふわぁぁ……」 

巫女「誰もこないし……寝よっかなぁ」 

巫女「どうせ、お父さんも夕方までは帰ってこないだろうし……」 

巫女「……ぐぅ……」 

少年「(……寝た?)」 

少女「(わかんない)」 

巫女「すー……すー……」 

少女「(……ちょっとつついてみてよ)」 

少年「(お姉ちゃん……)」 

巫女「ん……だかぁら……もうじょーぶつ……してぐだふぁいよぉ……すー……」 

少年「(寝てるな……)」 


15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 12:34:57.73 ID:BCuRQ6/h0
友1「いたー?」 

友2「いねー」 

友3「どこいったんだ?」 


巫女「すー……すー……」 

少年「……ぐぅ……すぅ……」 

少女「あ、寝ちゃってるし……」 

少女「ふわぁぁ……でも、確かに……ちょっと眠いかも……」 

少女「……(うとうと」 

少女「すー……すー……」 


友1「あいつら帰ったんじゃね?」 

友2「もう隠れるとこねーしな」 

友3「どーする?」 

友1「もうちょっとだけ探していなかったら帰ろうぜ」 


17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 12:39:51.79 ID:BCuRQ6/h0
巫女「―――ん……ふう……よく寝た……」 

巫女「喉乾いたなぁ……飲み物でも買いに……ん?」 

少年「ぐぅ……」 

少女「すぅ……すぅ……」 

巫女「うわぁ……子どもの幽霊?」 

巫女「こんなにはっきり見えるなんて……私も成長したんですね……うんうん」 

巫女「別に嬉しくないけど」 

巫女「ふふ……でも、こんなに可愛い幽霊なら大歓迎ですね」 

巫女「起こさないように……静かに出ますか……」 

ガチャ 

巫女「そうだ。あの子たちにも何か飲み物を買ってきましょう」 

巫女「幽霊も飲み食いをするってお父さん言ってましたし!」 

巫女「何がいいかなぁ……コーラ?」 

巫女「いやいや、炭酸はびっくりしちゃうかも……うーん……」 


19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 12:43:56.66 ID:BCuRQ6/h0
自販機前 

巫女「やっぱり、無難にオレンジジュースでも」 

友1「すいません」 

巫女「はい?」 

友2「この辺でかくれんぼしてたんですけど、男の子と女の子みませんでした?」 

巫女「えと……すいません、ずっと売り場にいたので」 

友1「そうですか……」 

巫女(毎日、遊びにきてる子どもはこの子たちですかぁ……あの幽霊さんと同じぐらいの年代ですね) 

友2「どうする?」 

友1「家に帰ったかもしれないし、帰るか?」 

友2「うん、そだね」 

巫女「車に気を付けてくださいね?」 

友1「うん、ありがとう」 

巫女「はい」 


20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 12:48:24.03 ID:BCuRQ6/h0
―――神籤売り場 

巫女「ただいまぁ」 

少年「すー……」 

少女「ん……すぅ」 

巫女「ふふ……体を寄せ合って可愛い……」 

巫女「はい、オレンジジュース、傍に置いておきますね。飲んでください」 

巫女「さてと、数学の宿題、やっちゃいますか」 

巫女「ふんふーん」 

巫女「―――わかんない」 

少年「ん……?」 

少年「あ……寝ちゃってたか……お……?」 

少年「なんだ?オレンジジュース?」 

少年「もしかして……」 

巫女「御神籤で占ってみましょうか……えっと、五十三番……やった!大吉!!」 

少年「お姉ちゃん……俺たちに気がついてたのか……?」 


21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 12:53:13.77 ID:BCuRQ6/h0
巫女「えっと……待ち人、来る……待ってる人なんていないけど」 

少年「……飲んでもいいのか?これ?」 

……プシュ 

少年「……ゴクゴク」 

少年「うまい」 

巫女「なんですか!!これは!!?大吉のくせに答えが載ってないじゃないですか!!」 

巫女「全く、うちの御神籤は使えませんね!安産祈願とかどーでもいいですよ!正直!!」 

巫女「―――はぁ、やろ」 

少年「……」 

少女「ん……ふわぁぁ」 

少年「あ、起きたか?」 

少女「うん……あれ……なにこのジュース?」 

少年「多分、このお姉ちゃんが買って来てくれたみたいだ」 

少女「え……」 

巫女「なんかもうテキトーに数字を書き込めばいいような気がしてきましたね」 


23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 12:58:16.01 ID:BCuRQ6/h0
少女「じゃあ……私達のことに?」 

少年「多分、初めから気がついてたんじゃね?」 

少女「だから足元も確認しないで……そっか」 

少年「どうする?」 

少女「もうでよっか。お姉ちゃんにも悪いし」 

少年「そうだな」 

巫女「ちょっと、助けを呼ぼうかな?」 

少女「あ、あの」 

巫女「ん?」 

少年「お姉ちゃん……ごめんなさい。勝手に入り込んで」 

少女「……ジュース、美味しかった」 

巫女「あ、いいですよいいですよ。気にしないでください」 

少年「よっと……お姉ちゃん、さっきから何してたの?」 

巫女「夏休みの宿題です。中々、捗らなくて」 

少女「へえ……お姉ちゃんって何歳?」 


26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 13:02:58.11 ID:BCuRQ6/h0
巫女「16歳の高校生です」 

少年「そうなんだ」 

巫女「あなた達は生前何歳だったんですか?」 

少女「せいぜん……?えっと、私たちは10歳だよ」 

少年「おう」 

巫女「なるほど。小学4年生ぐらいですか」 

少女「うん」 

巫女「あ、何か食べます?お煎餅ぐらいなら用意できますけど」 

少女「え?いいの?」 

少年「なんかお腹すいたし、食べる!」 

巫女「分かりました。じゃあ、ちょっと待っててくださいね」 

少女「はーい」 

少年「そういえば、あいつらいるか?」 

少女「うーん……いないっぽい」 

少年「ったく……見つからないからって帰りやがったな……後で電話して文句いわねえと」 


28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 13:07:36.73 ID:BCuRQ6/h0
巫女「どうぞ」 

少女「ありがとう」 

少年「いただきまーす」 

巫女「お二人って、付き合ってるんですか?」 

少年「ぶふっ!?」 

少女「な、なんでこんな奴と!!?」 

巫女「あれ?違うんですか?寄り添って寝ていたのでてっきり」 

少年「誰がこんなガサツなやつと!!」 

少女「なによー!!私だってあんたなんかと付き合うもんですか!!いーっだ!!」 

巫女「まあまあ、落ち着いてください」 

少女「ふんだ」 

少年「っけ」 

巫女「でも、二人で遊ぶってことは仲はいいんですよね?羨ましいです」 

少女「いや、別に……二人で遊んでたわけじゃ……」 

巫女「そうなんですか?」 


29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 13:12:36.40 ID:BCuRQ6/h0
少年「五人で遊んでたんだ」 

巫女「へえ」 

少女「でも、みんなもう帰ったみたいで」 

巫女(なるほど……自縛霊の類ですか……きっと、遊んでいる最中に亡くなって……終わらない時間を過ごしているのですね) 

巫女「うぅ……かわいそう」 

少年「え?いや、別に泣くほどのことじゃないだろ!?」 

少女「うんうん!」 

巫女「でもぉ……お二人が不憫で……うぅ……ぐすん」 

少年「まいったな」 

少女「お姉ちゃん、私たちは大丈夫だから」 

少年「そうそう。また明日もあいつらとは遊ぶ予定だしな」 

少女「うんうん。私達もう夏休みの宿題を終わらせてるんだよ!偉いでしょ?」 

巫女「夏休みの宿題を終わらせて……お友達と遊んで……うぇぇぇん!!この世に神様はいないのですねぇ!!」 

少年「さらに泣いちゃった!?」 

少女「お姉ちゃん、どうしたの!?」 


32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 13:17:18.72 ID:BCuRQ6/h0
巫女「ぐすっ……すいません……」 

少年「お煎餅、食べる?」 

巫女「いただきます……バリバリ……」 

少女「はぁ……ところで、これがお姉ちゃんの宿題?」 

巫女「はい、そうです。結構、難しくて」 

少年「どれどれ……うぇ、すっげえ難しいんだ」 

少女「うん、大変そう」 

巫女「そうなんですよぉ。もう鬼畜の所業みたいな感じで」 

少年「ごめん、手伝えそうにないや」 

少女「うん」 

巫女「……え?何か手伝ってくれるんですか?」 

少年「え……あ、ああ。オレンジジュースのお礼ぐらいは……」 

巫女「じゃあじゃあ、ちょっと、待っててください!! 

少女「あ、お姉ちゃん!?どこいくの!?」 

巫女「すぐにもどってきまーす!!」 


35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 13:22:46.05 ID:BCuRQ6/h0
巫女「―――ただいま戻りました!」 

少年「お帰り。どうしたの?」 

巫女「これ、お二人にやってもらおうと思って!」 

少女「え……?」 

少年「これって国語?」 

巫女「はい!えっと、流石に解答欄に書き込むのはまずいので、この紙に答えを書いてもらえますか?番号振って」 

少女「でも……高校生の国語なんて……」 

巫女「基本的には一緒ですって」 

少年「そうなのか……?」 

巫女「それに別に全くわかんなくてもいいですから。分かるところだけでもお願いします!」 

少女「そういえば……これ真っ白だね」 

少年「お姉ちゃん……サボってたの?」 

巫女「いやぁ……色々と忙しくて……えへへ」 

少女「ま、とりあえずやってみよっか?」 

少年「そうだな」 


37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 13:28:06.85 ID:BCuRQ6/h0
―――少年の家 

友1「帰ってないんですか?」 

少年の母「え、ええ」 

友2「あいつらどこに行ったんだ……?」 

少年の母「遊んでいる最中にいなくなったの?」 

友3「うん。二人一緒に……」 

少年の母「ちょっと待ってて」 

少年の母「えっと……少女ちゃんの電話番号は連絡網に……あった。よし」 

トゥルルル……ガチャ 

少女の母「―――はい?」 

少年の母「あの、少年の母ですが」 

少女の母「ああ、いつもお世話になっています」 

少年の母「あの、少女ちゃんはもう帰ってきてますか?」 

少女の母「いいえ。今日も遊びに行ってくると朝方出ていったきりですけど?」 

少年の母(うそ……なにかあったのかしら……?) 


38以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 13:33:24.74 ID:BCuRQ6/h0
少女の母「何か、あったんですか?」 

少年の母「そ、それが―――」 

少女の母「―――いなくなった?」 

少年の母「みたいなんです」 

少女の母「……そうですか」 

少年の母「二人で別の場所に行った可能性もありますけど……万が一、事故や事件に巻き込まれていたら……」 

少女の母「分かりました。今日は夫もいますので、少しその神社を探してみます」 

少年の母「わ、わたしも……!」 

少女の母「いいえ、家にいてください。もしかしたら帰ってくるかもしれませんし」 

少年の母「そ、そうですか」 

少女の母「今から携帯電話の番号を伝えますので、帰ってきたら一報をお願いできますか?」 

少年の母「ええ、それは勿論です」 

少女の母「では―――」 

少年の母(大丈夫よね……) 


41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 13:40:18.10 ID:BCuRQ6/h0
巫女「ぐへぇ……」 

少年「お姉ちゃん、まだ30分しか経ってないよ。寝るには早いって」 

巫女「こっちは売り子もやってるんです!」 

少女「いや、誰も来てないし」 

巫女「でも、こうしてここに座ってるだけでなんかこう……疲れるんです!!」 

少年「じゃあ、俺たちがそっちに座るよ」 

巫女「それはダメですよ!!」 

少女「え?なんで?」 

巫女「だって……多分、無人に見えちゃいますし」 

少年「はぁ?」 

少女「どういうこと?」 

巫女「だって……」 

巫女(は!そうか……この子たちは自分が幽霊だって理解できてないんだ……言えばショックを与えることになるかも) 

巫女「とにかくここは私の座る場所なんですよ!誰にも譲れません!」 

少女「そ、そうなの?うん、わかった」 


44以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 13:49:16.10 ID:BCuRQ6/h0
巫女「ふー……終わったぁ!」 

少女「嘘ばっかり」 

巫女「予定のページまでは進んだんです!!」 

少年「予定とかあったんだ」 

少女「はい、お姉ちゃん」 

巫女「あ……これ」 

少年「漢字はよくわかんなかったけど、他は多分合ってると思う」 

少女「うん」 

巫女「ありがとうございます!」 

少年「いいよ」 

少女「お礼だから」 

巫女「あ、麦茶飲みます?」 

少年「うん」 

少女「はい」 

巫女「じゃ、今、持ってきますね」 


46以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 13:54:05.52 ID:BCuRQ6/h0
少年「ゴクゴク……ぷはぁ」 

少女「ふう……おいしい♪」 

巫女「夏はやっぱり麦茶ですよね」 

少年「お姉ちゃんってずっとここで働いてんの?」 

巫女「働いているというか、私、神主の娘なので。夏休みとかお正月とかはここでお手伝いしてるんです」 

少女「じゃあ、このお寺に住んでるの?」 

巫女「お寺じゃありません。神社です」 

少年「どっちでもいいじゃん」 

巫女「よくないです。あ、ちなみに神社の裏手に私の家がありますよ」 

少女「そうなんだ」 

巫女「お手洗いに行くときは私に行ってくださいね。お貸ししますから」 

少年「あ、じゃあ、行って来てもいい?」 

少女「私も」 

巫女「わかりました。じゃあ、案内しますね」 

少年「はぁ……助かった。ちょっと我慢してたんだよなぁ」 


48以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 13:57:59.05 ID:BCuRQ6/h0
巫女「じゃあ、私は売り場に戻ってますから」 

少年「はーい」 

少女「ありがとね、お姉ちゃん」 

巫女「いえいえ」 

巫女「ふう……結構いい子たちですね……あんな子が現世を彷徨うなんて……はぁ……神も仏もあったもんじゃないです」 

女「あの……」 

巫女「はい?」 

男「すいません。ここの方ですか?」 

巫女「ええ、そうですけど?」 

女「あの、ここで男の子と女の子を見ませんでしたか?」 

巫女「え?どんな子でしょうか?」 

男「写真があります……この子たちなんですか」 

巫女「あ……この二人は……」 

女「知っているんですか!?」 

巫女「え、ええ」 


50以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 14:02:44.56 ID:BCuRQ6/h0
男「どこで見かけました?」 

巫女「えと……失礼ですけど、貴方がたは?」 

女「すいません。この女の子の両親です」 

巫女「ああ、なるほど」 

巫女(供養しにきたのですか……) 

女「それでどこで見かけたんですか?」 

巫女「そこの神籤売り場のところで」 

男「それからどこに行ったのでしょう?」 

巫女「え……まだ、その……逝っていないんです」 

女「行っていない……?では、どこに?」 

巫女「まだ、ここを彷徨っているようで……うぅ……すいません、力及ばず……」 

男「いやいや、すいません。彷徨っているってことは……まだここにいるんですね?」 

巫女「残念ながら……」 

女「そうですか……よかった……」 

男「ほら、俺の言った通りだろ?まだここにいたんだよ」 


52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 14:09:53.96 ID:BCuRQ6/h0
巫女「……可愛いお子さんたちですね。礼儀正しいですし……うぅ……」 

女「えと、何を泣いてらっしゃるのですか?」 

巫女「だって……あんなに良い子たちなのに……」 

男(泣くほど礼儀正しかったのか……何をしたんだろう?) 

女「ねえ、あなたどうする?」 

男「ここで遊んでいるなら無理に連れて帰る必要もないだろう。巫女さんもいるしな」 

女「そうね」 

巫女「そうですね……連れて帰らない方が良いと思います……」 

男「そ、そうですか?」 

女「では、あの伝言だけお願いできますか?」 

巫女「伝言……は、はい!私で良ければ!!」 

女「……夕飯はハンバーグだから早めに帰ってきてねって」 

巫女「―――うぅ……わ、わかりました……からなず……つた、え、ます……」 

男「ええ、お願いします」 

巫女「う……きっと……娘さんは……しあ、わせ……だったとおも、います……うぅ……うえぇぇん!」 


54以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 14:15:14.55 ID:BCuRQ6/h0
女「あの……大丈夫ですか?」 

巫女「す、すいません……ごめんなさい……大丈夫、です」 

男「じゃ、帰ろう。きっと少年のお母さんも心配しているだろうし」 

女「そうね。早く電話してあげないと」 

巫女「お気をつけて……」 

少年「―――あ、お姉ちゃん」 

少女「ありがとー」 

巫女「あ、二人とも……」 

少年「なに泣いてるの?」 

巫女「こ、これは……あの……」 

少女「あれ?もしかして、あれってお父さんとお母さん?―――おとうさ―――」 

巫女「呼んではダメです!」 

少女「むぐ!?」 

少年「何やってんだ!?」 

巫女「貴女のご両親はまだ気持ちの整理ができていません……ここは我慢してください……うぅ……」 


57以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 14:20:14.83 ID:BCuRQ6/h0
―――神籤売り場 

少女「落ち着いた?」 

巫女「はい……ごめんなさい」 

少年「どうしたんだよ、一体?」 

巫女「あの……伝言があるんです……ご両親から」 

少女「え?なになに?」 

巫女「今日はハンバーグだから早めに帰ってくるように、と」 

少女「え、そうなの?やったぁ♪」 

少年「いいなぁ」 

巫女「……でも、貴方達を帰すわけにはいきません」 

少女「え?」 

少年「は?」 

巫女「貴方たちが帰るのは冥土です」 

少女「メイド?」 

巫女「……すいません、初めからこうしていればよかったのに……」 


61以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 14:24:36.72 ID:BCuRQ6/h0
巫女「さあ、成仏してください!」 

少女「なに?このお札?」 

巫女「それをおでこにつけてください」 

少年「こうか?」 

巫女「……どうですか?」 

少年「どうって言われても……」 

少女「ねえ?」 

巫女「やはり……ここは神社だから仏の力は及ばないのか……うぅ……」 

少年「えっと……」 

巫女「でも、ねばーぎぶあっぷ!!」 

少女「うわ!?」 

巫女「未練があるからここに留まる。それは自縛霊の本質……つまり未練を断ち切ればいい」 

少年「もしもし?」 

少女「お姉ちゃん?」 

巫女「よし!―――お二人とも、何して遊びましょうか?!」 


64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 14:29:59.42 ID:BCuRQ6/h0
少年「それより、夏休みの宿題はいいのかよ」 

巫女「う……い、いや、それよりもお二人と遊ぶことが大事です!!」 

少女「そうなの?」 

巫女「はい!」 

少年「じゃあ、なにする?」 

少女「うーん……外、暑いし……お姉ちゃんが大変だしね」 

巫女「私のことはどうかお気になさらず」 

少女「うーん……」 

父「おーい!なにしてるんだ!?」 

巫女「あ、お父さん!!もう帰ってきたの!?」 

父「ああ、町内会のことはすんだからな。ん?その子たちは?」 

巫女「……あの……この子たちは……ちょっと、こっちにきて」 

父「なんだ?」 

巫女「実は……幽霊なの」 

父「ええ!?」 


65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 14:34:47.33 ID:BCuRQ6/h0
少年「なんだ?こっちみて凄いおどろいてるけど」 

少女「さあ?」 

巫女「だから、今からお祓いをしようって思って」 

父(どうみても普通の子どもにしか見えんが……まぁいいか) 

父「で、どうやって?」 

巫女「自縛霊っぽいからその未練を取り除こうと思って」 

父「ほお……その方法は?」 

巫女「遊んでいる最中に亡くなったみたいだから、私が心行くまで遊んであげようって思うの」 

父「うむ。悪くないな」 

巫女「でしょ?」 

父「分かった。神籤売り場は私に任せて、お前はあの子たちと遊んできなさい」 

巫女「お父さん……ありがとう!」 

少年「あ、こっちにきた」 

巫女「お父さんの許しも得ましたし、心おきなく遊びましょう!」 

少女「じゃあ、お姉ちゃんの部屋に行っても良い?」 


66以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 14:38:11.69 ID:BCuRQ6/h0
巫女の自室 

少年「おじゃましまーす」 

少女「しまーす」 

巫女「どうぞどうぞ」 

少年「へえ、普通の部屋だな」 

少女「うん」 

巫女「すいません。洋室で」 

少年「それは気にしてないけどさ」 

巫女「さてと、着替えましょうか」 

少女「え?」 

巫女「巫女装束って結構むれるんですよね」 

少年「うわぁぁぁぁ!!!ちょっと!!」 

巫女「はい?」 

少年「ここで脱ぐなよ!!」 

巫女「何でですか?」 


71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 14:45:37.02 ID:BCuRQ6/h0
少年「なんでって……!!」 

少女「お姉ちゃん!!ダメだよ!!」 

巫女「何がダメなんですか?」 

少年「とにかく外にいるから、着替え終わったら呼んでくれ!!」 

バタン!! 

巫女「あ、あれ?」 

少女「もう、お姉ちゃん。私たちもそれなりに気にするんだから……やめてよ」 

巫女「気にする?何を?」 

少女「いや……そんな人前で脱ぐとか……恥ずかしいし」 

巫女「恥ずかしい!?」 

少女「え……うん」 

巫女(幽霊も羞恥心があるんですね……) 

巫女「なんか、すいません」 

少女「もう……」 

巫女(でも、少年くんの慌てっぷり……少し可愛かったですね……ふふ) 


72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 14:50:31.26 ID:BCuRQ6/h0
巫女「もーいーですよー」 

ガチャ…… 

少年「……びっくりした」 

巫女「いやぁ、すいません。まさか、照れるとは」 

少年「いきなり脱がれたらびびるって」 

少女「少年くんのエッチ」 

少年「いや、お姉ちゃんが勝手に脱いだだけだろ!!」 

少女「ふーんだ。―――あ、お姉ちゃん、この漫画好きなの!?」 

巫女「ハガレンですか?はい、結構好きです」 

少女「私も好きなんだ。アニメしか見てないけど。見てもいい?」 

巫女「どうぞ、遠慮なく」 

少女「わーい♪」 

少年「ゲームとかないの?」 

巫女「生憎と……あ、それより、こっちに来てくださいよ」 

少年「な、なんだよ……」 


78以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 14:57:17.13 ID:BCuRQ6/h0
巫女「私、実は弟が欲しかったんですよね」 

少年「はぁ?」 

巫女「今日一日、私の弟になってください」 

少年「えぇ!?」 

少女「お姉ちゃん!?」 

巫女「お姉ちゃんとじっくり遊びましょうね?」 

少年「もう姉気取りかよ!?」 

巫女「だって、こうして触れられるんですから……えへへ」 

少年「ちょ……だきつくな……///」 

少女「あー!!もう!!なにやってるの!?はなれてー!!」 

巫女「少女ちゃんは妹ですね!」 

少女「ええ!?」 

巫女「ほらほら、もっと甘えていいんですよ?」 

少女「うぇぇ……くるしいぃ」 

巫女「えへへ……幸せ……♪」 


79以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 15:01:27.20 ID:BCuRQ6/h0
―――神社 神籤売り場 

父「暇だなぁ」 

男「あの……」 

父「ああ、いらっしゃいませ」 

男「先ほどもここに来たんですけど……」 

父「はい?」 


―――巫女の自室 

巫女「……これだ!」 

少女「あ……」 

巫女「ぎゃぁ!また、ババです!!」 

少女「じゃあ、私だね……こっち!」 

巫女「うえぇぇ!まけたぁぁ!!」 

少年「よわ……これで15連敗だぞ、ババ抜き」 

巫女「うぅ……どうせ透視しているんでしょ!!お姉ちゃんをいじめて楽しいですか!?」 

少女「い、意味わかんないけど……」 


81以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 15:07:55.51 ID:BCuRQ6/h0
父「なるほど……わかりました」 

男「ええ。ちょっと出かける用事ができましたので、六時ぐらいに帰ってくるようにと」 

父「今はまだ遊んでいるで、どうせそのぐらいの時間になると思いますよ?」 

男「そうですか……申し訳ありません、ご迷惑を」 

父「いえいえ、娘も楽しんでいるようですから」 

男「そう言ってくださると助かります」 

父「うちの子は一人っ子で……少し内向的に育ってしまって学校でもあまり友人がいないみたいなんですよね」 

男「はぁ」 

父「ですから、ああして年下でも遊んでいる姿は私としても嬉しいんですよ」 

男「そうだったんですか……私の娘でよければまた遊んであげてくださいと伝えてもらえますか?」 

父「ええ、こちらからもお願いしたいぐらいですよ。ありがとうございます」 

男「それでは」 

父「ええ。娘さんは責任もって私がお送りいたします」 

男「いえいえ、時間になったら迎えにきますから」 

父「そうですか……では、お待ちしています」 


82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 15:12:46.30 ID:BCuRQ6/h0
少年「……ここだ」 

巫女「あ……だめ……」 

少年「なんで?」 

巫女「だって……そこは……まだ早いです、よ?」 

少年「俺はそう思わない」 

巫女「ダメです……ぁ……」 

少年「ほら……ここ、もうこんなになってる……」 

巫女「あぁ……そんな……いじわるしないでください……」 

少年「ほら、お姉ちゃん……はやく」 

巫女「うぅ……だって……もう……」 

少年「降参?」 

巫女「あ……ん……だぁぁぁ!!!全部、黒いじゃないですか!!どこに白をおけるんですか!?」 

少女「オセロも弱いんだ」 

少年「お姉ちゃん、何が得意なの?」 

巫女「―――なんでしょうね?」 


84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 15:17:55.82 ID:BCuRQ6/h0
少女「ふわぁぁ……眠くなってきちゃった……」 

巫女「あ、お昼寝するならベッド使ってください」 

少女「いいの?」 

巫女「はい」 

少女「じゃあ……遠慮なく……ふう……」 

少年「ほら、お姉ちゃんの番」 

巫女「あ、はいはい。えい」 

少年「お、6だ」 

巫女「えと……右隣の人を抱きしめるって書いてますね」 

少年「ええ!?!」 

巫女「じゃあ、ふっふっふっふ」 

少年「なんだよ、このすごろくは!?」 

巫女「私のオリジナルです」 

少年「先にいえ!!―――ぎゃぁぁ!!」 

巫女「ふう……暖かい……本当に幽霊なんでしょうか?」 


89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 15:24:00.52 ID:BCuRQ6/h0
少女「ぐぅ……」 

巫女「かわいい……つんつん」 

少女「うーん……やめてぇ……」 

巫女「えへへ」 

少年「……ん?なんだ?この漫画……」 

巫女「可愛い……やっぱり妹はいいですね……」 

少女「すー……すー……」 

巫女「……幽霊とはいえ……この質感は……ハァハァ……」 

少年「……うわぁ……なんだこれ……」 

巫女「あ!?ちょっと!!何見てるんですか!!??」 

少年「これ、エロ本だろ?」 

巫女「子どもが見ちゃいけまーん!!」 

少年「うわぁ……なんか小学生が高校生にエロいことされてる……」 

巫女「うえええ!!!みないでぇぇ!!!」 

少年「ハァハァ……」 


92以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 15:27:50.19 ID:BCuRQ6/h0
少年「あ……」 

巫女「も、もう!ダメですってば!!」 

少年「ちぇー」 

巫女「まったく……って、これは私が悪いのか……」 

少年「他にエロ本ないの?」 

巫女「乙女の部屋でそんなものを探さないでください!!」 

少年「えーだってさ」 

巫女「だってもなにも……子どもはこれでも読んでいてください!!」 

少年「なんだ?ワンピース?」 

巫女「はい」 

少年「いいよ。持ってるから。それより、エロ本はー?」 

巫女「やめてぇぇ……」 

少年「これか!?」 

巫女「ああ!?それは!?」 

少年「うわ……男同士が抱きあってる……きもっ」 


93以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 15:33:14.46 ID:BCuRQ6/h0
巫女「弟に……全てを覗かれた気分です……」 

少年「お姉ちゃんって変なマンガ集めるのが趣味なの?」 

巫女「そ、そういうわけじゃ……」 

少年「ふわぁぁ……」 

巫女「あ、眠くなりました?」 

少年「うん……ちょっと疲れた」 

巫女「どうぞ、寝てください」 

少年「うん……」 

巫女「はい、私が膝まくらしてあげます」 

少年「い、いや……はずかしい」 

巫女「遠慮しないで」 

少年「あ……ま、いいけど」 

巫女「ふふ、眠れそうですか?」 

少年「うん……お姉ちゃんの足……柔らかいな」 

巫女「あ……もう、くすぐったいですから……変なところ、は触らないでくだ……ん……」 


97以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 15:37:01.53 ID:BCuRQ6/h0
少年「ぐぅ……」 

巫女「あ……寝ちゃった……」 

巫女「可愛い……」 

巫女「もう未練残ってないですかね……」 

巫女「たっぷり遊んであげたけど……これで良かったのかなぁ?」 

巫女「……ねえ、もう満足しました?」 

少年「うぅん……おねえちゃん……」 

巫女「ふふ……穏やかな寝顔……」 

巫女「この子たちが幽霊だなんて、信じられませんね」 

巫女「案外、まだ生きてたりして……なんてね」 

巫女「ふわぁぁ……わたし、も……眠くなって……」 

巫女「このまま、少年さんに添い寝しちゃおう……」 

巫女「おやすみなさい……えへへ……」 

少年「すー……すー……」 

巫女「……すぅ」 


99以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 15:40:22.66 ID:BCuRQ6/h0
―――夕方 

トントン 

父「入るぞ?」 

ガチャ 

父「あ……」 

少年「しー」 

少女「しー」 

巫女「すぅ……うぅん……」 

父「すまないな。娘の面倒を見てくれて」 

少年「ううん、楽しかった」 

少女「うん。お姉ちゃん面白いし」 

父「そうか。ありがとう。また、遊んでくれるか?」 

少年「もちろん」 

少女「うん!」 

父「じゃあ、行こうか。お迎えが来ているからね」 


100以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 15:44:08.30 ID:BCuRQ6/h0
男「お……」 

少女「お父さん!」 

男「楽しかったか?」 

少女「うん!」 

男「君も家まで送っていくから車に乗りなさい」 

少年「ありがとう!」 

父「それでは、また」 

男「大変お世話になりました」 

父「いえいえ、お互い様ですよ。あっはっはっは」 

男「それもそうですね」 

少女「またね、おじちゃん!」 

少年「また遊びにくるから!」 

父「ああ、いつでもおいで」 

男「では、失礼します」 

父「はい。お気をつけて」 


102以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 15:51:18.84 ID:BCuRQ6/h0
巫女「―――うん……あれ……」 

巫女「二人がいない……」 

巫女「……あ、これは……置き手紙……?」 

手紙『お姉ちゃんへ。今日はありがとう。とっても楽しかったよ。また遊んでね。―――少年と少女より』 

巫女「良かった……もう……向こうに逝ったんですね……」 

巫女「ほん、とうに……よかった……」 

巫女「きっとあの子たちなら向こうでも……た、のしく……やって、いけ、ます……」 

巫女「すこしだけ、ほんのすこし、寂しいけど……」 

巫女「またね……」 

トントン 

巫女「はい?」 

父「―――もう、二人は帰ったよ。ありがとうと言っていた」 

巫女「お、とうさん……おとうさぁぁぁん!!うえぇぇぇん!!!」 

父「どうしたんだ?何かあったのか!?」 

巫女「嬉しいのぉ……!さみしいけど……うれしくて……うぅ……うぇぇん!!」 


103以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 15:51:47.29 ID:U6iKFtYr0
巫女さん可愛いな 


107以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 15:57:23.73 ID:BCuRQ6/h0
父「そんなに……二人のことを……?」 

父(あ……まさか……まだ、幽霊だと思ってるのか?) 

父(いやいや……そんなバカな娘ではないしな) 

父「泣くほど嬉しかったのか、あの子たちと出会えたことが」 

巫女「うんうん……」 

父「でも、大丈夫だ。また会いに来てくれるさ」 

巫女「ほ、んと?」 

父「ああ……あ、そうそう。電話番号も聞いておいたから、良ければかけてみるといい」 

巫女「あの子たちの実家に……?」 

父「ああ、きっと喜んでくれるはずだ」 

巫女「ぐすっ……うん!わかった!」 

父「よし。じゃあ、夕飯にしよう。―――作ってくれ」 

巫女「分かったよ。そうめんでいい?」 

父「またか……まあ、かまわん」 

巫女「じゃ、すぐに用意するね」 


108以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 16:03:31.28 ID:BCuRQ6/h0
―――夕食後 

父「さてと……風呂に入るかな。一緒に入るか?」 

巫女「え……な、なにいってるの!!?バカ!!」 

父「ちぇー、娘が反抗期だ」 

巫女「もう……さてと……」 

巫女「電話……してみよう」 

トゥルルル……ガチャ 

女「はい?」 

巫女「あの……神社の巫女ですけど……」 

女「ああ、今日は本当に失礼いたしました」 

巫女「いえ……あの……娘さんは―――」 

少女「……お母さん……さびしいよぉ……」 

巫女「ひぃぃ!!!成仏してない!?!」 

女「あ、え?あの―――」 

巫女「―――怖かった……おとーさーん!!やっぱり、一緒にお風呂はいってあげるー!!というか、一緒に入ってー!!」 


109以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 16:07:32.21 ID:BCuRQ6/h0
女「切れちゃった……なんだったの?」 

少女「お母さん、お父さんが寂しいよぉってうるさいんだけど」 

女「もう、ちゃんと構ってあげないと」 

少女「だって、お父さん酔っぱらってるんだもん」 

女「はぁ……しょうがないわねえ」 

少女「今の電話誰からだったの?」 

女「ああ、巫女さんからだったんだけど、急に切れちゃって」 

少女「そうなんだ……まあ、また明日会いにいこっかな」 

女「じゃあ、菓子折りの一つでも持っていってくれない?」 

少女「うん、わかった」 

女「お願いね」 

少女「はーい」 


112以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 16:15:36.38 ID:BCuRQ6/h0
―――翌日 神籤売り場 

巫女「はぁ……昨日は夜にトイレに行けなかったなぁ……」 

巫女「巫女なのに……幽霊には慣れてるはずなのに……」 

巫女「……なんかあの子の恨み声は今までにない恐怖感がありましたからね……」 

巫女「―――え?ああ、はい。そうなんですよ。実は昨日、ここに子どもの幽霊がいたんですよ」 

巫女「いや、こうして面と向かって話す分には全く怖くないんですけど」 

巫女「そうですそうです。見えないところから不意打ちで聞こえたりすると怖くなるんですよね」 

巫女「もう……トイレに行けなかったのは秘密ですからね?」 

巫女「ちょっと、酷いですよぉ。だから、不意だったからで―――」 

少年「お姉ちゃん!」 

巫女「うわぁぁぁぁ!!!?!」 

少女「どうしたの?今、誰かと喋ってなかった?」 

巫女「お二人とも……天に召されたんじゃ!?」 

少年「は?で、誰と喋ってたの?」 

巫女「誰って……分からないんですか?お仲間なのに?」 


113以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 16:22:33.86 ID:BCuRQ6/h0
少女「仲間……?」 

巫女「え……?この子たち、生きてるんですか!?」 

少年「え……お姉ちゃん?誰と喋って……」 

巫女「な、なんだ……私の勘違いだったんですね……そっか、昨日の電話も生きている声だったから怖く感じたんですね、きっと」 

少女「や、だ……こわい……」 

巫女「あれ?なんでそんなに離れていくんですか?」 

少年「お姉ちゃん……なんか変だぞ……?」 

巫女「え?あの……」 

少女「いやぁ!怖いよぉ!!」 

少年「じゃ、じゃあ、ね……お姉ちゃん」 

巫女「あ……!!―――行っちゃった」 

巫女「はぁ……いつもああして離れていくんですよね……なにがいけないのかなぁ……」 

巫女「え?いやいや、そんな。貴方達の所為ではないでしょう。みなさんは良い人ですし」 

巫女「―――でも、生きてるお友達も欲しいなぁ……」 

巫女「はぁ……」 


115以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 16:30:25.12 ID:BCuRQ6/h0
巫女「さてと……夏休みの宿題でもしましょうか」 

青年「あのぉ」 

巫女「はい?」 

青年「あ……えと……写真……いいですか?」 

巫女「え?写真?私のですか?」 

青年「は、はい……可愛い巫女さんだなぁと思って……」 

巫女「まあ、いいですけど?」 

青年「じゃあ……はい、チーズ(ピピッ」 

巫女「どうですか?見せてください」 

青年「こ、これは……!!?」 

巫女「うわぁ……みなさん、綺麗に写ってますね♪」 

青年「貴女……幽霊が見えるんですか?」 

巫女「はい、そうですけど?」 

青年「―――あの!俺、実は心霊マニアで……その、色々と教えてください!!幽霊のこととか!!」 

巫女「え……まあ、いいですけど……」 


116以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 16:35:51.95 ID:BCuRQ6/h0
青年「やったぁ!……今、時間ありますか?」 

巫女「あ、じゃあ、こちらにどうぞ」 

青年「お邪魔します……」 

巫女「でも、幽霊が好きなんて変わってますね」 

青年「いやぁ……やっぱり、幽霊ってロマンがあると思うんですよ」 

巫女「そうですかね?普通の人と変わらないような気も……」 

青年「あの!」 

巫女「は、はい!?」 

青年「俺とお友達になってください……!!」 

巫女「え……いいんですか?」 

青年「勿論です!!幽霊の話とかもっと聞かせてください!!」 

巫女「あ……はい……えへへ……じゃあ、何から話しましょうか……」 

青年「なんでもいいですよ……怖いやつお願いします」 

巫女「あ……じゃあ、神社に住む幽霊ってどうですか?―――その幽霊、父親と二人暮らしなんですけどね」 

青年「はい?」 


117以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 16:38:20.64 ID:LO9252HMI
この巫女まさか… 


118以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 16:38:28.60 ID:leU2Xvju0
なんだと・・・ 


120以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/27(土) 16:44:15.77 ID:BCuRQ6/h0
巫女「……ふふ」 

青年「あの……?」 

巫女「ある日、高校生ぐらいの男の子が怖い話を聞きたくてとある神社の巫女さんに訊ねたんですよ」 

青年「あ……?」 

巫女「いやぁ……興味本位で近づいてくる人には容赦ないっていうか……ふふ」 

青年「あの……?」 

巫女「―――なーんて、冗談ですよ。冗談!」 

青年「あ、ですよね……はは……」 

巫女「はい。じゃあ、今日のところはもう……すいません」 

青年「は、はい!―――それでは!!」 

巫女「そう……ああいう人は近付かないほうがいいんですよね……ここには……」 

巫女「はぁ……純粋なお友達がほしいなぁ」 

―――じゃんけん、ぽん!! 

巫女「あ……また子どもが来てますね……さてと……今度は勘違いしないようにしないと……」 

巫女「でも幽霊かどうかなんて分かんないですし……自分が生きてるかも、なんだか曖昧ですし……」 
                                                                  終 
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