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少女「なにこの数字?」男「HP(ヒットポイント)だよ」 

カテゴリ:男女SS

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 21:02:50.38 ID:g3VYgxVQ0

自宅兼研究所── 

男「おい、ピーマン残してるぞ」 

少女「だって……」 

男「いいか、俺は将来を嘱望されている若き天才科学者だ。卵だけど」 

男「将来的には、数々の科学賞を総ナメにすることはまちがいない」 

男「そんな俺が、なんとお前を養うために二人暮らしをしている」 

男「──まぁ、それはいい」 

男「問題は、そんな忙しい俺がお前のために栄養面を完璧に計算して作った食事を」 

男「お前が残しているということだ」 

男「よく聞け。ピーマンはビタミンCが豊富で──」 


 
2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 21:05:22.48 ID:g3VYgxVQ0

少女「食べればいいんでしょ?」パクッ モグモグ 

男「な……!」 

少女「ピーマンくらい食べられるよ」 

少女(男さんの料理を残すわけないじゃない) 

男「……じゃあ、なんであんな露骨に残してたんだよ」 

少女「男さんの怒った顔が見たかっただけ。かっこいいから」 

男「………!」イラッ 

少女「じゃあ、ちょっと二階でゲームやってくるね」 

男「おい、宿題とかはやったのか?」 

少女「もう終わった」 

少女「誰かさんのおかげで、勉強だけはできるから」 

トタタタタッ 

男「くっ……」 



3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 21:08:18.23 ID:g3VYgxVQ0

男「アイツ、すっかり生意気になったなぁ」 

男「ここに来た頃の健気さはもはや面影もない」 

男「ご両親を事故で亡くした後、ようやく元気になったのはいいんだが──」 

男「近頃俺を軽視しすぎじゃないか?」 

男「軽視ならまだいいが、バカにされてる気すらする」 

男「かっこいいってのは年中白衣の俺に対する皮肉か?」 

男「しかもろくに洗ってないから、白衣というか灰衣といってもいいかも」 

男「………」 

男「なにも上下関係がどうのというつもりはないが」 

男「ここらで少し俺は優しいだけの天才じゃない、と思わせるのもいいかもしれん」 

男(しかし……いったいどうやって……) 

少女『じゃあ、ちょっと二階でゲームやってくるね』 

男「……なるほど、ゲームか」 

男「決めた」 



4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 21:11:35.46 ID:g3VYgxVQ0

研究室── 

男「ここら辺に壊れた腕時計があったよな」ガサゴソ 

男「いつか直そう直そうといってたやつ」 

男「めんどくさくて、結局やらなかったけど」 

男(ほとんど外出しないから、そもそもいらないしな) 

男「どこだったかな……」 

男「!」 

男「あったあった」 

男「よぉ~し、コイツを使って……」 



6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 21:13:36.18 ID:g3VYgxVQ0

数日後── 

男「おい」 

少女「なに?」 

男「お前にプレゼントがあるんだ。俺の新発明」 

少女(え……)ドキッ 

男「これだよ。腕にはめてみてくれ」 

少女「う、うん……」ワクワク 

ピッ 

装置には100という数字が出た。 

少女「なにこの数字?」 

男「HP(ヒットポイント)だよ」 

少女[HP100]「HP(ヒットポイント)?」 



7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 21:16:46.66 ID:g3VYgxVQ0

男「お前、ゲーム好きだろ?」 

男「だから、ゲームキャラの気分を味わってもらおうと思ってね」 

少女[HP99]「ゲ、ゲームキャラ……?」 

男「お、動揺したな? 少し数字が減ったぞ」 

少女[HP98]「へ、減った……?」 

男「お、また減った。こりゃーまずいなぁ」 

少女[HP98]「減ると、ゼロになるとどうなっちゃうの……?」 

男「さぁて、な」 

男「どうなっちゃうんだったか……」 

男「まぁ、ゲームのキャラがHPがゼロになった場合……」 

男「どうなるかってのを考えると……」 

男「だいたい想像がつくだろうけどな」ニヤリ 

少女[HP98]「!」ドキッ 



8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 21:16:59.62 ID:DoEe/1X+O

俺「HP(えっちポイント)だよ」 



10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 21:18:46.36 ID:g3VYgxVQ0

少女[HP95]「どうなるの!? 教えてよ!」 

男「興奮するなよ。ゲームとかのHPとは多少仕様が違うから」 

男「ストレスを感じると、どんどん数字が下がるぞ」 

少女[HP93]「は、外れない……!」グイグイ 

男「無理だよ。一度つけたらもう、その装置は俺にしか外せない」 

男「一時間経つか、HPがゼロにならない限りはな」 

男「ゼロになったら……。あぁ~……可哀想に」 

少女[HP93]「………!」ドキッ 

男(よしよし、相当動揺してるみたいだな) 



11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 21:21:42.91 ID:g3VYgxVQ0

少女[HP92]「はぁっ……はぁっ……」ドクンドクン 

男「おいおい息が乱れてるぞ。落ち着けって」 

男「案外イヤなもんだろ?」 

男「ジェットコースターの最初の坂を上ってるあの感じに近いかもな」 

少女[HP90]「くっ……!(冷静にならないと……男さんの思うツボだ)」ドクンドクン 

少女[HP90]「………(リラックス、リラックス……)」 

少女[HP90]「ふぅ~……」 

男「お、さすがだな。HPの減少が止まった」 



13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 21:25:28.51 ID:g3VYgxVQ0

少女[HP90]「男さん、このゲーム受けて立つよ」 

少女[HP90]「ようは一時間、動揺したりしなきゃいいんでしょ?」 

男「飲み込みが早いというか、度胸があるというか……」 

男「ま、ルールはあまり派手に暴れるのはナシってことで。家の中だし」 

男「あ、あと外、トイレやベランダに逃げ込むのもナシ」 

少女[HP90]「分かった」 

男「逆にいえば、これくらいの攻撃はアリってことだ」ペチッ 

少女[HP87]「なっ……」 

男「痛くもかゆくもないだろ? でもどんどんHPは減ってくぞ」ペチッ ペチッ 

男「ヒット(命中)ポイントとはよくいったもんだな」ペチッ 

少女[HP81]「あ……あぁっ……!」 

男「今度はグーだ」ポスッ ポスッ 

少女[HP74]「や、やめっ……!」 

男「数分でもう70台に入ったか。こりゃー俺の勝ちっぽいな」ペチッ 



17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 21:27:56.56 ID:g3VYgxVQ0

少女[HP71]「えいっ!」ブンッ 

男「うおっ(クッション攻撃か)」 

タタタッ 

男「逃げたか……」 

男「ま、焦ることはないか」 

男(つーか、まさかノッてくるのは思わなかったな) 

男(ふざけないで! とかいって反抗するものとばかり……) 

~ 

洗面所── 

少女[HP67]「ハァ……ハァ……」ドクンドクン 

少女[HP67]「たしかに、イヤな感じ。自分の体力みたいなのを、数値で表されると」 

少女[HP67]「ゼロになったら……まさか爆発とかしないよね」ドキン 

少女[HP66](あ、ダメダメ。動揺したらどんどんHPがなくなっちゃう) 



18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 21:30:54.68 ID:g3VYgxVQ0

男「わっ!!!」 

少女[HP66]「あうっ!?」ビクッ 

少女[HP60]「くぅっ……!(びっくりした……)」ドクンドクン 

男「ふっふ、今のは効いただろ」 

少女[HP58]「きっ……効いてない!」ドクンドクン 

少女[HP57]「ハァ……ハァ……」ドクンドクン 

男「あっ、ゴキブリ!」 

少女[HP57]「きゃあっ!?」 

男「ウ、ソ、だ、よ」 

少女[HP53]「ううう~……」ドクンドクン 

男「さて次は何をしようかな……」 



19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 21:32:35.59 ID:g3VYgxVQ0

少女[HP52]「えいっ!」ブンッ 

男「うわっ(今度はタオル攻撃か)」 

タタタッ 

男「二階に行ったか……」 

男「ぷっ……くくくっ……」 

男「あんなにビビりまくるアイツを見るのは初めてだな」 

男「この試みは大成功だったようだ」 

男「俺は発明の天才だが、アイディアの天才でもあるらしい」 

男「チラッと見えたが、もうアイツのHPはもう残り半分くらいだった」 

男「じわじわやるのは趣味じゃないし、一気に終わらせてやるか……」 



20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 21:36:26.05 ID:g3VYgxVQ0

二階── 

少女[HP51]「ふぅ……だいぶ落ち着いた」 

少女[HP51]「次は驚かされても、ビックリしないようにしなきゃ」 

少女[HP51]「100あったのが、もう51しか残ってないや」 

少女[HP51](……にしても、これはいったいどういう試みなんだろ) 

少女[HP51](きっと男さんの研究のためなんだろうな) 

少女[HP51](お父さんが恩人だったからってだけで、私を引き取ってくれた男さん) 

少女[HP51](男さんのために……) 

少女[HP51](もっと頑張らないと!) 



21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 21:39:11.62 ID:g3VYgxVQ0

男「わっ!!!」 

少女[HP51]「残念。同じ手は通用しないからね」 

男「ちっ」 

男「まぁいい。そろそろ一気にケリをつけようと思ってな」 

少女[HP51]「ケ、ケリ……?」 

男「キックのことじゃないからな。だいたいそんな強い攻撃はルール違反だし」 

男「まぁ、お前にとってはキックのがマシかもしれないが……」ニヤ 

少女[HP51]「な、なに、それ……!」ドキッ 

男「お前って、たしかくすぐったがりだったよな?」 



23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 21:44:01.47 ID:g3VYgxVQ0

少女[HP50]「ま、まさか……」 

男「安心しろ。ちゃんと無菌手袋をつけてあるから、清潔、清潔」 

少女[HP50]「そういう問題じゃないでしょっ!」 

男「心配するな……すぐ終わるから」 

少女[HP50]「や、やめて……」 

少女[HP50]「お願いだからっ!」 

男「下手におどかされたりするより、こっちのが気楽だろ?」 

男「ゲラゲラ笑ってたら、あっという間にHPがゼロになる」 

男「さ、始めようか」 



25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 21:47:37.59 ID:g3VYgxVQ0

男「ほれ」コチョコチョ 

少女[HP50]「ダ、ダメだって……っ! ひぃっ! うぅっ……ふ、ふふふっ」 

男「イマイチだな、こっちか」コチョコチョ 

少女[HP47]「あっ……ひひっ……だ、だめ、あふふっ……や、やめっ──」 

少女[HP43]「ひひひっ……えへっ……えっ、ちょ、ちょ……はふぅ……」 

男「次はこっち」ツンツン 

少女[HP41]「! あぁっ……ふひっ、ひひひ、あの……もう、やめ……」 

少女[HP38]「あ、あ、あっ! ……ひぃっ! ……あ、ふふふっ、ひひっ」 

男「………」コチョコチョ 

少女[HP33]「ひぁっ! ……うふっ ……ちょ、あ、いひっ、あうぅ……」 

男(何やってんだろ、俺……)コチョコチョ 



26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 21:50:27.15 ID:g3VYgxVQ0

男「………」 

少女[HP30]「ハァ……ハァ……」ピクピク 

男「手、出しな」 

少女[HP30]「………?」ピクピク 

男「装置を外してやる。ゲームは終わりだ」 

男「もう十分だ。ごめん、悪かったよ」 

少女[HP30]「え……」 

少女[HP30](私は男さんの役に立てなかったの……?) 

少女[HP30]「ま、まだ終わってない!」ムクッ 

少女[HP30]「決着がつくまで、最後までやるのっ!」 

男「ハァ?」 



28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 21:55:43.92 ID:g3VYgxVQ0

少女[HP30]「えいっ!」ブンッ 

男「うわっ(枕かよ)」 

タタタッ 

男「また一階に降りていったか……」 

男「なんなんだ、アイツ……」 

男「最初は装置を外そうとしたくせに……」 

男(俺のくすぐりがそんなに気持ちよかったのか……?) 

男(いやぁ、そんなツラじゃなかったぞ) 

男(ちょっと気の毒になるくらいに笑ってたしな) 

男(まさかあそこまでくすぐりに弱いとはな……。二人乗りとかできないタイプだな) 

男「まぁいいや、もう十分気は済んだけど最後までやってやるか」 



27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 21:55:21.94 ID:g5RtChQe0

この理系っぽい感じが大好きだわ 
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29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 22:00:39.52 ID:g3VYgxVQ0

リビング── 

少女[HP30](なんで急にやめようとしたんだろう) 

少女[HP30](きっとバカ笑いしすぎたから、男さんが呆れちゃったんだ) 

少女[HP30](もっと私がちゃんとした被験者にならないとダメだ) 

少女[HP30](大きな声出されても耐えて……攻撃もなるべくかわして……) 

少女[HP30](くすぐりだって……頑張って耐えてみせる) 

少女[HP30]「男さん、ゴメンね」 

少女[HP30]「私、もっとちゃんとやるから」 

少女[HP30]「男さんのために──」キッ 



30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 22:01:30.12 ID:g3VYgxVQ0

洗面所── 

男(無菌手袋を捨てて、と……)ポイッ 

男「そろそろ終わらせないとな。仕上げなきゃならん論文もあるし」 

男「ペチペチ叩くのはなんか悪役だし(いや、もうすでに悪役だけど)」 

男「くすぐりはさすがにもう可哀想だからな……」 

男「マイルドかつすぐ終わらせられる攻撃、といったら」 

男「これしかないよな」 

キュッキュッ ジャ~…… 



32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 22:04:40.68 ID:g3VYgxVQ0

リビング── 

男「ついにゲームも終わりの時がやってきた」 

少女[HP30]「そう簡単にやられないってば」 

男「この両手を見ても、そういえるかな……?」ビッショリ 

少女[HP30]「!」 

男「ほれ、ほれっ」ピッピッ 

少女[HP27]「冷たっ──やんっ! いやぁっ!」 

男「水滴攻撃。これは絶対かわせないぞ、しかもマイルド」ピッピッ 

少女[HP24]「くっ……よけられないっ」 

男「威力は低いが、どんどん削られていくぞ」ピッピッ 

少女[HP22]「ひっ……あうぅっ……私のHP……減っていく……!」 



33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 22:08:16.28 ID:g3VYgxVQ0

少女[HP19]「うぅ……」 

男「よぉ~し、とうとう20を切ったな……」ピッ… 

少女[HP19](も、もうダメだぁ……) 

男「あれ?」シュッシュッ 

男(しまった……水が切れちまった……!)シュッシュッ 

男(洗面所からここに来るまでけっこう垂らしちゃったからな……後で拭かないと) 

男(くそっ、あと少しだったのに……) 

少女[HP19](助かった……!) 

少女[HP19](なにか投げるものは、と……) 



34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 22:10:49.47 ID:g3VYgxVQ0

少女[HP19]「えいっ!」ブンッ 

男「うおっ(空のペットボトルか)」 

タタタッ 

男「次はどこだ……?」 

男「あっ、俺の研究室の方に向かいやがった」 

男「まぁいいや、このゲームが終わったらすぐ研究再開するつもりだったし」 

男(残り時間もあとわずか……決着をつけてやる) 



36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 22:15:50.98 ID:g3VYgxVQ0

研究室── 

少女[HP19]「よいしょ、と……」 

少女[HP19]「一時間経過まであと少し……」 

少女[HP19]「逃げ切れる可能性は薄いけど、全力を尽くす!」 

少女[HP19]「! これは……」カタッ 

少女[HP19]「男さんとお父さんの写真、だ」 

少女[HP19](お父さんは特別に頑固な性格で、学会では孤立してたって聞いてる) 

少女[HP19](そんなお父さんに一人だけ師事していたのが、男さんだった) 

少女[HP19](そして今もお父さんの研究や遺志を引き継いでくれている……) 

少女[HP19](そう、お父さんとお母さんはあの事故で──) 

少女[HP19]「あっ──ダメっ! 思い出しちゃ!」 



37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 22:18:36.00 ID:g3VYgxVQ0

~ 回想 ~ 


キキィー! ドグシャーッ! 


「事故だ、事故だ!」 「うわ、車がグシャグシャだ」 「女の子だけ無傷だ!」 


少女「お父さん、お母さん……」 


「うわぁ~ありゃ即死だな」 「あの子どうすんだろ」 「気の毒に……」 


少女「うわぁぁぁぁんっ……!」 



38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 22:20:58.87 ID:g3VYgxVQ0

研究室── 

少女[HP17]「ああ……いやぁっ……」ガタガタ 

少女[HP15]「いやだぁぁぁっ! あぁっ、あぁぁっ!」ガタガタ 

少女[HP13]「あ、HPがどんどん減ってる……」 

少女[HP12]「これゼロになったら死ぬのかな……?」 

少女[HP11]「私も天国行っちゃうかな……?」 

少女[HP10]「あはっ、あははっ……」 



40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 22:25:25.23 ID:g3VYgxVQ0

研究室前廊下── 

男「いよいよアイツをやっつける時が来た」 

男「タオルを結び合わせて作った、このタオル鞭で……」 

男「パシパシーッと」 


「……いやだぁ……」 「……ああっ……」 「……ああっ……」 


男(研究室から泣き声……!?) 

男(アイツ……なんか危ない薬品か器具にさわっちまったか!?) 

バンッ! 

男が研究室に駆け込む。 



43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 22:30:08.03 ID:g3VYgxVQ0

男「おい、どうしたっ! なんかあったのか、しっかりしろっ!」 

少女[HP7]「あ、男さん……」 

少女[HP6]「見て、もう私のHP残りわずか……」 

少女[HP5]「私も、お父さんたちのところに行っちゃうの、かな」 

男「なにいってんだ! 行くわけないだろうが!」 

男「HPがゼロになったら『ゲームオーバーです、残念でした』って音声が流れて」 

男「変な曲が流れるだけだ!」 

男「死ぬわけがないっ!」 

男「ちょっとお前にゲーム感覚の意地悪をしてみたかっただけだ!」 

少女[HP3]「そうだったんだ……」 



47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 22:34:10.37 ID:g3VYgxVQ0

男(まさか、この装置とゲームがマイナスの暗示効果を与えてしまったのか!?) 

男(俺はHPゼロ=ゲームオーバーってイメージだったけど) 

男(そういやHPゼロって死を連想させるよな……) 

男(事故のことを思い出させちまったのかも……バカか、俺は!) 

男「ごめんな、変なことやらせちまって」 

男「疲れちゃったか? すぐ寝室に連れてってやるから──」 

少女[HP2]「男さん、今まで……」 

少女[HP1]「ありが……とう……」 

少女[HP0]「………」ガクッ 


『ゲームオーバーです、残念でした』デロデロデ~♪ 


少女「」 

男「──おいっ!? おいっ!」 

男「あ、ああ……俺は……なんてことを……なんてことをっ!」 



52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 22:40:06.25 ID:g3VYgxVQ0

男「こんな……こんなバカなことをしなければっ……!」 

男「俺なんかバカにしてくれてよかったんだ……! 元気でさえいてくれればっ……!」 

男「なにやってんだ、俺はっ!」 

男「くそぉぉぉぉっ……! なにが天才だ、大バカがぁ……!」 

男「うぐううぅぅぅっ……!」 

男「かくなる上は、研究用の劇薬を飲んで俺も──!」 

少女「……プッ」 

男「!?」 

少女「………」 

男「ん……?」チラッ 

少女「………」サッ 

男「まさか」 



55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 22:43:44.31 ID:g3VYgxVQ0

男「えぇと……ごめんなさい」 

男「悪趣味なゲームをさせたことは心から謝るので──」 

男「生き返ってもらえないでしょうか」 

少女「ばぁっ」ムクッ 

男「………」 

少女「男さんの蘇生呪文のおかげで生き返れたよ、どうもありがとう!」 

男「……どういたしまして」 

男「──っておどかすんじゃねえよ!」 

男「学会のホープが、若き天才が、未来の科学界を背負って立つ男が」 

男「あやうく後追い自殺するところだったろうが……!」 

男「無事でよかった……!」ギュッ 

少女「く、苦しい……でも……いいや、このままで……」 



56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 22:48:41.15 ID:g3VYgxVQ0

男「まったくもう……」ブツブツ 

少女(男さん……ありがとう) 

少女(でもさっきは本当に死んじゃうかと思った) 

少女(お父さんとお母さんを失った事故を思い出しちゃって) 

少女(今にも自分が消えそうなくらい心細くなっちゃった) 

少女(だからHPがゼロになったら、私も死んじゃうのかと──) 

少女(でもね、ギリギリで男さんが駆けつけてきてくれたから、私は正気に戻れた) 

少女(死んだフリなんかしちゃってゴメンね) 

少女(いつもいつも、男さんには助けられてばかりだね) 



57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 22:50:33.16 ID:g3VYgxVQ0

~ 回想 ~ 

「あの子どうするんだ?」 「親戚もいないってよ」 「施設だろうなぁ……」 

「父親も学会じゃ嫌われてたし……」 「可哀想だけどな」 「運が悪かったのさ」 

少女「………」 

男「あの……この子、引き取らせてもらえませんか?」 

少女「!」 

「君が?」 「君だってまだ若いだろうに」 「餅は餅屋っていうし、施設の方が」 

男「俺はあの子のお父さんに大恩があります。あの人はすばらしい科学者だった」 

男「幸い、この間取った特許が当たって経済的には問題ありませんし……」 

「物好きだねェ」 「研究と二足のわらじかね、ハハ」 「君がいいならいいけど」 

男「ありがとうございます」 

男「よし、じゃあ行こう。辛いだろうが、くじけないようにな」 

少女「うん……(……ありがとう)」 



58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 22:54:00.86 ID:g3VYgxVQ0

男「ハァ~? 本に書いてある通りやったのに、黒焦げになっちゃったよ」 

男「分量、混ぜ方、火加減、焼き時間、どれも完璧だったはずなのに……」 

男「これは食べさせられないな……俺の分にしよう」 

男「料理なんかやったことねーからな……実験みたいにはいかないもんだな」 

男「それに、いつまでもインスタントじゃあの子も──」 

少女「男さん、なにやってるの?」 

男「!?」ビクッ 

男「大事な実験中だ! 悪いが、夕飯はもう少し後だ」 

少女「手伝おうか?」 

男「子供は子供らしく、勉強して遊んでろ。ジャマだ」 

少女(嘘つき……) 

少女(……ありがとう) 



59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 22:57:07.82 ID:g3VYgxVQ0

男(くそっ……どうしても仮説通りにいかない……。なんでだよ……)イライラ 

男(もう時間がないってのに……)イライラ 

少女「………」グスッ 

男「ん? なに泣いてるんだ?」 

少女「勉強が分からなくて……」グスッ 

男「……どれ、見せてみろ」パラッ 

男(あの人、忙しくて子供の勉強も見てあげられてないって、いってたっけな……) 

男(この子、分からなくても質問とかできないタイプっぽいし……) 

少女「ダメだよ、男さん忙しいじゃない」 

男「お前に勉強教える教えないで左右されるほど──」 

男「ぬるい研究はしてないから心配するな」パラパラ 

男「分からなきゃ聞け。これは人生の鉄則だ」 

男「あ~……これ、懐かしいな。いいか? これはだな……」 

少女(……ありがとう) 



60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 23:00:55.62 ID:g3VYgxVQ0

リビング── 

男[HP200]「──で、今度は俺がこの装置をつけるわけか」 

男[HP200]「しかも多めのHP200設定ときた」 

少女「受け攻め交代ってやつだよ」 

男[HP200]「受け攻めとかいうな」 

少女「? なんで?」 

男[HP200]「いや……まだ知らない方がいい」 

少女「じゃあ始めっ」ダッ 

男[HP200]「うわっ(のしかかってきやがった!)」 



62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 23:04:25.58 ID:g3VYgxVQ0

少女「窒息攻撃っ!」ムニュッ 

男[HP197](む、胸が……顔面にっ……!)ウプッ 

少女「えへへ、どう?」ムニュムニュ 

男[HP194]「えへへ、じゃねえっ!(胸あるんだな、それなりに、って俺は何を)」 

男[HP189]「うっぷ、うっ、早くどけっ! 遊びで殺す気かっ!」 

少女「ちぇ……残念。男さんを誘惑しようと思ったのに」サッ 

男[HP185]「で、できるか、あんなムチャクチャで! ハァ……ハァ……」ドクンドクン 

男[HP182]「お前はまだ俺の守備範囲じゃない……」ドクンドクン 

少女「まだってことはチャンスはあるんだ」 

男[HP180]「ない! 永久にノーチャンスだ!」ハァハァ 

男[HP179](ヤ、ヤバイ……今のでギンギンに勃起してしまった……) 

男[HP179](ここが実験器具が恋人状態な、一匹狼科学者の悲哀よ……) 



63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 23:06:38.99 ID:g3VYgxVQ0

少女「じゃあ、これから本格的な攻撃に入りまーす」 

男[HP179](な、なにをする気だ……?) 

少女「男の人ってそこが弱点でしょ?(女もだけど)」チラッ 

男[HP179](ま、まさか……この体勢は──) 

男[HP178](電気アンマ!?)ギクッ 

男[HP177](なんでこんなもん知ってんだ!? 学校でやってたバカがいたのか!?) 

男[HP176]「バ、バカやめろっ!(今の股間にそんなことやられたら──)」 

少女「男さんだって、私をくすぐったじゃない」 

少女「くすぐられた時間くらいはやるからね」 

男[HP175](やめてぇーっ!) 

少女「えーいっ!」グリグリ 



64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 23:06:44.40 ID:4gRvaGiL0

パンツ分解した 



65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 23:07:34.84 ID:GsDMt7D40

パンツ殺した 



66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 23:09:04.79 ID:wKfBmgGT0

パンツは概念になったのだ 



67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 23:09:46.51 ID:AcztG+EN0

感動系かと思ったらパンツ破壊系だった 



69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 23:10:09.42 ID:g3VYgxVQ0

少女「どう?」グリングリン 

男[HP167]「ふほへへへっ! ほっほっほっ……あふへっ、えへへひっ!」 

男[HP160]「やめ、って、えへっ、ふほはははっ! ……ひひっ、ひひひっ」 

男[HP152]「いははっ、ほっ、ほっ、へっ、あひゃはふっ、うひひ、ひたいっ!」 

少女「え、痛い?」グリングリン 

少女「ちょっと弱めてあげるね」グリュグリュ 

男[HP144]「だ、だめ……だって(かえってひどくなった! ヤバイって!)」 

少女「──と、思わせて強くっ!」グリュンッ 

男[HP131]「へべぇっ!(緩急なんかつけんな、バカッ!)」 

少女「どーお?」グリングリン 

男[HP122]「あ……」ビクン 

男[HP0]「……ふぅ……」 


『ゲームオーバーです、残念でした』デロデロデ~♪ 



70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 23:10:52.09 ID:OmB4ciVb0

イッたwwwwww 



71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 23:11:08.63 ID:GsDMt7D40

122から0wwwwwはyy・・・うっ・・・ 



72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 23:12:11.55 ID:wKfBmgGT0

なんてご褒美だよ…… 



74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/27(金) 23:14:40.40 ID:g3VYgxVQ0

少女「えぇっ!? まだHPは100以上残ってたのに……どうしたの!?」 

男「……いや、大丈夫だ……。ふぅ……」 

少女「大丈夫じゃないよ絶対! 私のせい? 私のせい?」 

男「気にするな……生物として当然のことが起こっただけなんだ」 

男「全てこんな装置を作った俺が悪いんだ……」 

男(恩人の娘の電気アンマで……なんてことだ) 

男(今度墓参りした時、呪われちゃうんじゃないかな……許してもらえるかな……) 

少女「ちょっと、本当にどうしちゃったの?」 

少女「でも顔は気持ちよさそうだよね……もっかいやる?」 

男「や、やめろっ!(パンツ洗うのが先だっ!)」 



                                  <おわり> 
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